第19回 飛騨市古川町中野町内

開催日
2013年9月8日
参加者数:
7名

遂に弊社スタッフのお宅へお助け隊

平成19年より実施してきた民家調査の対象家屋の家主様より、高齢により引っ越すことになったので家を取り壊す予定なのだが、壊さずにすむ別の活用の方法はないだろうかとの相談を受けました。築およそ80年の間口8間×6間の立派な古民家です。そこでこの度、新たな住まい手として弊社スタッフの白石さんが古民家を引き継ぐことになりました。白石さんは約4年前に千葉県から飛騨へ移住され、昨年結婚されたばかりの新婚さん。奥様も県外から飛騨へ移住されました。おふたりが古民家へ引っ越しされたのも、つい先日のことです。これから10年程の時間をかけてゆっくり楽しみながら、家の修繕を仲間達と取り組んでいきたいそうです。まずはその第1弾として、白石さんと奥様が一日も早く心おきなく暮らしを営めるよう、お手入れお助け隊を実施しました。

当日は、小雨交じりのお天気。県外から飛騨の白石さん宅にちょうど遊びに来ていたお友達も加わり、賑やかになりました。皆さん、当日の作業分担や作業中の注意事項について熱心に耳を傾けてくださいます。

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最近は参加者の中にリピーターの方も増え、スタッフも安心してリーダー役をお願いすることができるようになってきました。今回のお助け隊では、まぐさなどの玄関外、玄関とその上がり口周辺、「おえ」と呼ばれる囲炉裏のある部屋と階段を中心にお手入れしていきます。

古民家のお手入れ自体初めての方も多く、雑巾がけの後に米ぬかや荏の油を使って床板や柱を磨く作業はとても新鮮に目に映ったようです。皆さん、時折談笑しながらも一生懸命かつ丁寧に磨いてくださいます。雑巾をすすぐバケツの水はすぐに真っ黒になってしまうので、何度も何度も交換しました。昔ながらのガイシもまだ現役で頑張っているそうです。壊れていたガラス戸も、先日ガラス屋さんに持っていって修繕してもらったそうです。地元の方々やお友達も含め、みんなに育てられている古民家という印象を受けました。

白石邸には、別の町内で残念ながら取り壊しが決まった古民家から譲り受けてきた美しい意匠の引き戸や水屋などがいくつも集まってきています。参加者の方には、家だけじゃなくこういった古道具も丁寧に拭いていただきました。時間をかけてゆっくりと、自分の居るべき場所をこの家のどこかに見つけて、きっと家主と共に末永く輝きを放つことと思います。

作業時間後半になるにつれ、お手入れ前と後での木材の輝き具合の違いが目に見えて分かるようになってきました。歩いただけでも足の裏の感触が前と後では全然違っていて、参加者の皆さんも嬉しい声をあげながら、家中歩き回っていました。

お手入れが終わると待望のお昼休憩。白石さんの奥様とお友達が支度してくれた具だくさんの豚汁や、庭で採れたてのトマトとバジルのサラダなど、舌にもお腹にも心にも嬉しいごはんをみんなでいただきました。豚汁は、ごぼう以外にも飛騨のこも豆腐やしいたけも入っていたので、旨味がものすごかったです。

次から次におかわりを求める手が鍋に伸びていました。毎回感じることですが、労働の後のごはんほど美味しいものはありませんね。最後は、参加者同士で連絡先の交換をされたりなど、和やかな雰囲気の中でお助け隊を終えることができました。スタッフ一同、心からお礼申し上げます。ありがとうございました!

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参加者からのコメント

  • この度念願の自分のお店を持つことになった。お手入れお助け隊には今までのように参加できないかもしれないが、都合が合えばぜひまた駆けつけたい。(40代 男性)
  • 普段から祖父母が残してくれた古道具を磨いたり、修繕したりしています。最近飛騨にUターンしたばかりだったので、地元の活動や新しい仲間たちと知り合えるのはとても嬉しい。(20代 女性)
  • 今回友達の家だったこともあり、初参加しました。実際に自分の目でみて触れてみることで気が付く古民家の良さに出会えました。(20代 女性)