メルー登山 / Trekking Mt.Meru #2

10/28:
Day3

8時間半

2時間

快晴

 

メルー山頂で日の出を見るには2:00出発が良いという話だったので、夜中の2時すぎに言われたとおり出発。
もちろんあたりは真っ暗だがどうやら今日は快晴のようで満天の星空。

3:10 ライノポイント (Rhino Point、3,800m)と呼ばれる展望台に到着。星明りの中にキリマンジャロのシルエットが見える。
が、止まると寒いので登り続ける。

ライノポイントから先の道はけっこう険しい。急斜面の岩肌をトラバースしたり、風のぴゅーぴゅー吹く火山灰の積もった尾根を歩いたり。
クレーターの壁伝いに山頂を目指すため、だいたい両側は急斜面。暗い中歩くのはけっこう怖かったりもする。

4時ごろだったか、ふとキリマンジャロの方を振り返ると中腹にかなり明るい光が見えた。
なんだろう?と見ているとだんだん大きくなってくる。
そう、三日月がキリマンジャロの背後から上がってきたのだ。後光が射してキリマンジャロのシルエットはよりくっきり。
これは素敵だった。

6:00すぎ あたりは大分明るくなってキリマンジャロの背後が赤く染まってきた。
真っ黒な山のシルエットと赤い地平線・・・ 最高のコントラストである。

そして6:20ごろ、朝日が地平線から顔を出した・・・
これは 今まで見た中で最も美しい日の出のひとつだった。ここは4,300mあたりだっただろうか、これまでの人生で一番高いところから見た美しい朝日、目に焼きついた。


キリマンジャロと朝日

日の出をじっくり眺めた後、引き続き山頂までの道のりを行く。
実はここからがけっこう長い。山頂は見えているのに遠い・・・のだ。

しかもこの高さまで来ると登りは足が重たい。さらに山頂に近づくにつれて岩場をよじ登ることが多くなり、歩きにくいわ、体が上がらないわ、といった感じ。

だが、途中右手にメルーの影があるのに気付く。雲の影は見たことがあるが、こんなに完璧な山の影は今まで見たことがなかった。すごい・・・ あらためて今登っている山が偉大な山であることを感じさせてくれる。

6:40くらいだっただろうか、ガイドのラジャブが上を指差し、「旗が見えるか?」という。見上げると何か小さく旗らしきものが。どうやら山頂はあ そこのようだ。


尾根伝いに山頂を目指す


メルーの影を見下ろす

力を振り絞ってようやく7:00 山頂(Socialist Peak, 4,562m)へ到着!
ラジャブが「Karibu!」(スワヒリ語でウェルカム)と祝福してくれた。

山頂には宝箱のような小さな箱 がおいてあった。何かな?と見ているとラジャブが箱を開けて一冊のノートを取り出す。登頂者はこれにサインするのだ。これは初めての体験だったのでちょっと嬉しかった。


頂上でサイン


山頂から見たリトルメルー(正面)とアッシュコーン(右下)

山頂は寒かったがあまりに景色がきれいなので30-40分はいただろうか。
7:40 もと来た道を降り始めた。ここからはキリマンジャロを真正面に進んでいく感じ。
もう完全に明るいので何もかもくっきり見える。相変わらず道は険しいが景色に助けられる。

9:40 やっとライノポイントまで戻ってきた。朝は何も見えなかったが今は素晴らしいパノラマ。
青空をバックに壮大なキリマンジャロ。次はあれに登るのかぁーと思いを馳せる。


ライノポイントからの眺め

10:50 サドルハットに帰還。約9時間の登頂アタック。さすがに疲れたのでブランチを食べ、早速昼寝。

14:00 ミリアカンバに向け出発。(この日は景色が満足に見られない場合はサドルハットにもう1泊しようと言っていたのだが、十分すぎるほど満喫させてもらったので、次の日の移動のことを考え、ミリアカンバに戻ることにした。)

16:00 ミリアカンバ到着。計11時間弱のトレッキング。脚はだるいが大満足。
この日は日暮れ前に山小屋のすぐ近くにキリンが現れた。キリンがムシャムシャ葉を食べる姿にかなり癒された・・・


山小屋の前で昼寝

10/29:
Day4

2時間半

快晴

7:30 ミリアカンバ出発
今回は行きとは別の北ルートで降りる。南ルートが森の中が多いのに対してこちらはオープンエリア。キリマンジャロを正面にメルーを背後に歩く。途中キリンの家族にも出くわしたりする。


メルーを背に

下方の平原には最初豆粒のようにキリンやバッファローが見えていたが、だんだんそれが大きくなってくる。

9:20 かなり降りてきたところで滝に到着。朝とはいえ快晴でかなり暑くなっていたので、水しぶきでリフレッシュ。
雨季にはものすごい水量になるそうだ。


滝の前で

滝からちょっと歩くと、もうキリンやバッファローが草をはみ、イボイノシシが走りまわる平原。
ここは歩くことができるのはなかなか楽しい。登山後のお楽しみサファリとでもいったところである。
しかも動物たちのバックにはメルーかキリマンジャロ。なかなかにくい演出だ。


キリンの前で
10:00 サファリをゆっくり楽しんだ後、管理事務所に戻ってきてフィニッシュ!
ここではなんと登頂証明書を発行してくれる。リトルメルーとビッグメルーの2枚ずつ。
そこまでしなくていいのにと思いつつも、卒業証書をもらうような気分でちょっと嬉しい。

ラジャブから登頂証明書をもらう

キリマンジャロの前の高度順応のためと、山頂からの景色に期待して登ったメルー。
予想を遥かに上回る素晴らしい、言葉では言い尽くせない景色に加え、最後のミニサファリ。
キリマンジャロほど有名ではないが登る価値はかなり高い、おすすめの山である。

アルーシャ国立公園の写真はこちら

メモ:

  • ガイド、ポーターが必須のキリマンジャロ登山は、ツアー会社に頼まざるを得ないと言ってよいが、こちらメルー山は自分たちで手配して登ることができる。初日は朝の9時までに公園事務所(モメラ・ゲート)に到着すれば、レンジャーとポーター(必要な場合)をアレンジし、登ることができる。
    • 入山料などの問い合わせはタンザニアナショナルパークオフィス(www.tanzaniaparks.com)まで
    • 入園料は24時間で1日と計算されるはずなのだが、なぜか登山は別だといわれ、前日15時くらいについて4日目15時までに出れば4日分で良いと思っていたのに5日分請求された。納得がいかなかったので私たちは前泊公園内キャンプをあきらめ、2km先のモメラロッジに泊った。
  • 私たちは4日間かけたが、3日間で行く人も多い。その場合、登頂してそのまま下山ということになる。
  • 寝床は立派な山小屋があるので、寝袋のみでOK。ただ、ピークシーズン(乾季)は混み合い、外にテントを張る必要もあ るとのことなので、要確認。
  • 水は各山小屋に雨水タンクが設置されているので、それを利用できる。気になる人は浄水器、浄水タブレットや湯沸し用の予備燃料を持参すべき。
  • ベースタウンはアルーシャもしくはモシ。アルーシャには南ア系大型スーパーShopriteがあるので、そこで食料は調達できる。ただ、登山用のドライフードなどはない。モシにも小さな観光客用のスーパーがあ り、パスタなどは入手可。
  • キリ登山の調理師たちは山でも炭で調理するからか、缶タイプの燃料はあ まりみかけなかった。
  • モメラゲートまでの行き方:
    • モシ-アルーシャ間のハイウェイからアルーシャ国立公園へダートロードが分岐している。分岐点(Usa River Village)まではダラダラ(ミニバス)が頻繁に走っているのでそれを利用すれば良い。
    • 分岐点から公園まではたまにダラダラも走っているが、ヒッチハイクも覚悟したほうがよい。タクシーもたまに通るが高い。私たちは行きも帰りも運よくダラダラに乗れた。帰りはガイドにお願いしてつかまえてもらった。
 

※ 現地の人との交流にはスワヒリ語が必須。私たちはこれを持っていきました。

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