ホーム > ちゅらぼし長持ち活動> 美ら地球は今

美ら地球は今! 特集

 

イルカを食べる日本人

南アフリカで出会ったフランス人家族からメールされてきたのは「日本のイルカ漁をやめさせよう!」という記事。日本に興味津々のこの家族、「これは本当?」とびっくりして送ってきたのだ。

イルカ漁があるのは知っていたものの、詳細は知らなかったのでフランスに来てからいろいろ調べてみたところ、このイルカ漁が欧米の多くのメディアで取り上げられ、非難をあびていることがわかった。

イルカ漁は静岡県の富戸と和歌山県の太地で行われている。毎年、XX頭あまりが捕えられ、一部は水族館や「イルカと遊ぼう」プログラムをやっている団体などに売られ、一部は解体されて食用に、残りはXXという。イルカは漁師にとっては網にかかった魚を食べてしまう「害獣」であるため、害獣駆除という名目で行われているようだ。

参考URL:

これが海外では「イルカ大虐殺」といわんばかりに捉えられている。「殺し方があまりに残虐」(子供も捕える、突っつき棒、イルカを吊り下げたりなどなど)ということで、写真やビデオで漁の様子(血にそまった海や解体の様子
)が紹介され、イルカ漁をやめさせるための署名運動が毎年漁のシーズンになると行われている。

参考URL:

特に静岡県の富戸は私が大学時代ダイビングで月2回も通っていたところ。そこでイルカ漁が年に一度あることは知っていたし、個人的にはイルカかわいそうだなぁと思ったが、伝統行事・食文化だしと思ってそんなに深く考えたことはなかった。日本でどれだけメディアに取り上げられているかは知らないが、こんなに世界で騒がれていると知ってけっこうショックだった。

日本の伝統・食文化のひとつだからといって説明しようと調べ始めたものの、ネットで調べた限りでは残念ながら日本は不利な情勢。現在のイルカ漁では不必要に多くのイルカが捕獲されてしまっているようだ。

生物をある程度食用とするのは人間も生物の一種であるのだから普通のことだと思うし、その食文化を非難するのはナンセンスだと思う。(もちろん獲り過ぎてその個体数が減ってしまわない限り) が、毎年捕獲されるXXX頭が全て食用になるほど現在日本でイルカが消費されているとは思えないし、最近では海の哺乳類には汚染物質がたまっており、食用には危険という話もあるから、ますます食用は減っていくだろう。

食用ではなく、害獣だから殺すというのはどうだろう。それはアフリカで家畜を襲うからといって殺され続けたチーターと同じ。チーターはおかげで絶滅の危機に瀕している。網の魚を守りたいならこんなに進んだ世の中、何か他の手はないんだろうか。日本の沿岸にやってくるイルカの頭数の経年データはないからもしかしたらすごい減ってしまっているかもしれない。水産庁が一応捕獲枠を決めているらしいが、見直しされているかも疑問。(ちなみに水産庁のHPで探してみたがあまりにわかりにくいページにてデータ探し断念)

しかし、海外メディアに見られる、イルカを食べること自体を信じられないといった風潮や、殺し方についての議論は理解できない。どうしてイルカはかわいそうで牛や豚、魚はかわいそうでないのか。誰がどうやってその境目を定義するんだろうか・・・。

また、日本側(地元か政府かしらないが)は報道規制をしているらしく、それがまた非難を浴びている。まぁ、今まで何の疑問もなくやってきたことをいきなり海外のNGOやメディアがやってきて野蛮な行事扱いするんだから、漁師さんが反発するのもわからないでもない。が、これでは本当に悪いことをしているみたいだ。日本の伝統行事なり、食文化なのであれば、必要な頭数だけどうどうと獲ればいいではないか。

サイの角の話もそうだが(12/18ブログ「ちゅらぼし日記」参照)、日本からの情報発信が少ないからこそ、こんな風に一方的にバッシングされてしまうのだと思う。

必要ないのにイルカを殺して欲しくないのはもちろんなのだが、世界中から毎年注目されるイベントになってしまった以上、きちんと調査と管理、そして情報発信をしてほしいと思う。

 

美ら地球は今!トップへ戻る

「ちゅらぼし長持ち活動」トップへ戻る


ホーム | 美ら地球写真館 | 美ら地球の歩き方 | ちゅらぼし日記
ちゅらぼし長持ち活動 | 旅のファクトブック | 掲示板
お問い合わせ | プライバシーポリシー | 免責事項 | 著作権とリンクポリシー

Chura-boshi --- the beautiful planet we live

Copyright © 2004-2006 Chura-boshi.com All Rights Reserved